- 横山 佳菜子
働き方改革のWhyはどこへ消えた?
働き方改革ってなんだろう。
働き方改革ってどんな風にやればいいのか。
どんな施策を取り入れた会社がどんな効果を得ているのか。
ここまで、働き方改革の議論は
WhatとHowが先行してきた印象があります。
Whyはどこへ行ったのか?
以前、洋服のECサイトを運営するZOZOTOWNが
6時間ワークを発表して話題になりました。
https://www.j-cast.com/kaisha/2012/06/06134754.html?p=all

6時間までなら休憩なしでも法律違反にならないため
社員は9-15時をぶっ通しで働いて15時には退社できる制度を
何と2012年に導入しています。
ZOZOTOWNには明確な「Why」がありました。
15時に帰って、担当するアパレルショップをのぞくもよし、
帰宅して家族と過ごすもよし、何か学びやお稽古をするもよし、
社員同士でコミュニケーションを深めるもよし。
洋服と言う生活と密接にかかわる事業だからこそ、
社員にも豊富な生活体験やコミュニケーション体験を積むことで
パフォーマンスを高め、サービスの質を高めることを掲げていたそうです。
勿論、たくさんのメディアが斬新な人事制度として取り上げたため
プロモーション効果やリクルーティング効果もあったことでしょう。
(また、6時間勤務を実現するために社内資料の創り込みや
無駄な会議の見直しなどが徹底された、と文中にあります。
WhyがあるからこそWhatやHowに熱が帯びる。本当に素晴らしいですね)
こんな風に考えてみると、働き方改革のWhyは
事業体や組織体によって一社一社違うことが分かります。
皆さんの会社の働き方改革には、どんなWhyがありますか?
今日のNEWSPICKSでこんな記事が。
(日本IBMがスポンサードしている記事のため、
最期のポイント提示はシステムやツールよりですが、
前段のそもそも論や、各社の取り組み状況は分かりやすくて面白い)
インフォグラフィックで見る働き方改革のなぜ?
https://newspicks.com/news/3110040/body/
●いまなぜ働き方改革なのか?

・「労働力」改革が求められるから
労働力人口が着実に減っていて少ないリソースで高いパフォーマンスが求められる。しかも日本の労働生産性は低い。
・イノベーションがより一層求められるから
変化が激しくグローバル化が進む時代、厳しい競争の時代。新たな価値創出が生き残りをかけた最低条件。
●にもかかわらず、取り組んでいる内容は”働くな”改革

取り組んでいることは長時間労働是正、ノー残業デー導入、有給取得推進が上位に。
労働力人口が減りゆく時代の新たな価値創出というお題目と
打ち手との乖離が感じ取れるデータです。
ここから読み取れることは、
本当は、上述のZOZOTOWNのように、
一社一社のパフォーマンスを高め価値創出を促進する
真の目的 Whyをきちんと置けるはずなのに、
そこをすっ飛ばしてWhatやHowにパワーを注いでいる、
という「手段の目的化」が多くの企業で起こっている、
ということではないでしょうか。
挙句の果てに、働き方改革の施策によって従業員から
「(残業せずに売上上げろなんて)オッサンの無茶ぶり」
「現場をわかってない」なんて揶揄されて、
信頼関係まで削いでいるとしたら本当に悲しい。
どんなふうにしたら自社にとって最も意味のあるWhyを見つけられるのか?
そしてそれを実現していけるのか?
そんなことを考えていきたくてセミナーをやることにしました。
キーワードはキャリア自律、です。
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『働き方改革を成功させる本当の条件 ーキャリア自律で実現する働き方改革ー』
https://www.facebook.com/events/223220215075378/?ti=icl
日程 2018年7月18日(水)
時間 16:00-18:00
費用 無料
場所 外苑前・表参道
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女性活躍支援・組織コンサルティングを行う株式会社bouquetさんとの共催で、
リクルートワークス研究所長の石原直子さんにもご登壇いただきます。
ご関心がある方がいらっしゃれば是非ご参加ください。
(お子さんをお持ちの方やご自分の学びの時間を持ちたい方にも
参加してもらいやすいように、やや早めのスタート時間にしています。
是非お気軽にお立ちよりください。)