• 横山 佳菜子

「 #子連れ会議OK 」に思うこと

こんにちは。横山佳菜子です。


熊本市議会の赤ちゃん連れ出席が認められなかったことについて、

議論が起こっています。


緒方議員の行動の是非は私にはわかりませんが、

妊娠中から議会側に育児環境の整備を求めていたという報道もありましたし、

「子育て世代の代表として、子どもと一緒に議会に参加して

発言できる仕組みを整えるよう主張したかった。


子育て中の女性が活躍できるような市議会になってほしい」

というコメントも出されており、問題意識に根差した行動のようです。


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その行動の結果、著名人を中心に「子連れ会議OK」の意思表明が広がっています。


<Yahoo!ニュースより>

#子連れ会議OK」の輪が広がる 熊本市議の子連れ出席をうけて

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171126-00010003-bfj-sci



個人的にはこれらのムーブメントを受けて、

困っている人の事情に手が差し伸べられたり、

「お互い様」の関係で協力し合える関係や働く場が

増えていくといいなあ、と感じます。


勿論、「子連れ会議」が許されるようになれば

すべての問題が解決すると思っているわけではありません。


ただ、子育て期の働く親が、「働く」と「育てる」という当たり前の

両立を目の前にして困難が伴う根っこの原因と大きくかかわることのため、

こういった風潮が広がっていくことはたくさんの人の働きやすさに

繋がっていくと思うのです。


困難が伴う根っこの原因を三つ挙げたいと思います。



1)組織≧個人の力関係


 昔からの雇用関係を受け、長時間労働ありきの組織システム、

 突然の転勤や異動にも言われたらすぐに対応して当然、というようなことが

 まかり通ってきました。


 終身雇用が崩れた今も、こうした力関係は変わっていない組織が多く残っています。


 そうして結婚したり子どもが生まれると、「組織の影響による不確実性を

 二人分引き受ける」ことにためらいが生じます。


 夫婦のどちらかが組織との関係を解消したり(退職)、

 不確実性を弱めたり(居住地/職種/時間限定の選び直し)することで

 家庭としての基盤を何とか整えようと腐心します。


 この時、かつての性別分業システムを踏襲し、

 男性=家計責任と女性=家庭責任を選ぶ家庭が多いことから

 子育て期の女性の就業率が下がる傾向は21世紀の今も残っています。


 (さらなる結果として、2017年の流行語大賞にノミネートされた

 「ワンオペ」状態や非正規雇用を招いています…)



2)不完全な人への不寛容さ


 1)にもリンクしますが、育児や介護のケア責任や病気などの

 個人的事情によって、長時間労働ができなかったり、転勤異動に

 応じられなかったりする人に対する【不寛容さ】によって、

 傷つき気持ちをくじかれることが多く起こっています。


 構成員の一人ひとりは無意識でも、夕方から重要な会議が行われたり

 「完全な働き方」ができない人に責任ある仕事を与えないといった

 組織の振る舞いからもこのメッセージを発しています。 


 私自身、時短時代に属していた営業チームで、

 「業績不振の喝を入れたいから」と言ってそれまで日中に行われていた

 部門会議が18時以降に変更になったときには

 チームと自分の間に明確なラインを引かれたように感じたことがありました。


 ましてや、一定期間「家庭に専念」していた方が意を決して復帰するとき、

 こうした向かい風を受けて一期に勇気がしぼんでしまうことも

 想像に難くありません。



3)雇用の非可逆性


 一度正社員のポストから離れてブランクが空いてしまうと、

 もう一度同じように正規雇用されることにはデータ上は高い壁があります。


 これだけ雇用流動化の時代になっても、です。


 キャリアカウンセリングでも、「子どもが小さいうちは仕事をセーブしたいのだけど、

 今の仕事を退職すると二度と正社員には戻れないと思うので躊躇しています。

 一度退職すると生涯年収で”2億円”のマイナスだという記事も読んだりして…」

 という迷いの声も伺います。


 一定期間踏ん張ることで、ペースをつかんで両立の道が開けたりすることもあるので、

 迷うこと期間があること自体は悪いことではないのですが、非可逆性によって

 個人の選択肢が狭められてしまうことは是正されてほしいと願います。


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けれど、これからは労働人口の減少に伴い、どの企業も優秀な人材の獲得に

これまで以上に熱心にならざるを得ません。


上記の、これまでの自社ならはじいてきた「不完全な人」の活用にいち早く

乗り出した企業が勝つ時代が来ています。


その流れを「いつか来る」と待つのではなく、

自分たちの手で、行動で、少しでも早く少しでも大きく引き寄せることができる。



そんな可能性を今回のムーブメントは見せてくれた、のかもしれません。

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