• 横山 佳菜子

「わたしってこういう人」

こんにちは。横山佳菜子です。


今日は長男の誕生日。9歳になります。


かつて、まだ長男が3歳くらいのときに、「”つ”のつく内は膝の上」(”ひとつ””ふたつ”…と数えて”ここのつ”までは親の膝の上にのせるように愛情を注いで育てるべし、という意味?)という言葉を聞いて、「10歳手前までは今と同じように膝の上で密着かー。長いなー…」と正直思いました(笑)


そんな長男もあと1年で”つ”から卒業。親の「膝の上」から脱し、振る舞いも変わっていくのだろうなーと思うとしみじみ感慨深いものがあります。


そして、長男の変化は長男だけのものではなく、私自身にも。


関係世界に生きる私たちは、どこかで生じた変化の影響を、まるでウェーブのうねりのように受け取りながら生きています。長男が”つ”を卒業するとき、私の膝の上と私自身にどんな変化が訪れるのか、今から楽しみです。


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​​SMXLL


キャリアカウンセリングの先駆者、ロジャーズは「人間には自己実現の傾向(成長・自律性・自主自立への傾向)があり、人間は自分自身を成長させていく力を内在している」という前提を置きました。


その前提の中で、より自己実現を進めるために重要な要素が「自己概念と体験の一致」だとしています。


つまり、「自分は●●な人だ」という自己概念と、現実に起こっている自身の体験とが、一致している場合には、自ずと自身の力を引き出しながらよき方向へと進んでいくことができるものの、自己概念と体験に矛盾がある場合にはその葛藤自体をまず解消しないと次に進むエネルギーが出てこない、ということと理解しています。


例えば、「外の世界の動向に敏感で、定時後は社外の勉強会や交流会に参加して自身を磨き続けるイケてる私」という自己概念を持つA子さんがいるとします。


そのA子さん、実際には昨年子どもが生まれ、職場復帰してからは「毎日18時には保育園にお迎えにいくため定時退社。土日も家事育児で手一杯で出かける気力もない」という体験を毎日しているとします。


A子さんは、自己概念と体験の間に大きな隔たりを抱えることになり、それが葛藤やモヤモヤを生むことは想像に難くありません。


そして状況をそのままに置いておくと、「私は本当は●●したいのに▲▲だからできない」「△△という制約は変えられない…諦めるしかない」「××できないくらいなら働いている価値がない人間だ」と思考停止に陥ったり歪んだ自己概念ができあがってしまいます。


そもそも、キャリアは動的なものです。


自己概念の変容はネガティブなものではなくむしろ自身の発達を促進してくれるポジティブなもの。また、体験を生む環境も絶対的な所与のものではありません。


自己概念自体を上書きするのか、18時という時間制約を取っ払って体験を変えるのか、それとももっとダイナミックな変化を仕掛けるのか?葛藤やモヤモヤの存在をきっかけにして、自身が本当に欲しいものやありたい姿の自問自答から、自分とキャリアとの新たな関係を「今ここから」創っていくことができる、と考えてみることをオススメしたい。


ここでは便宜的に「育児」を例に出しましたが、入社・転職・昇格・介護・駐在などなど人生の様々な転機において、自己一致できず、思うように前に進めない人は少なくないように感じます。


過去の体験から築き上げた「わたしってこんな人」という自己概念と、自身の体験。少し違和感を感じるときは、一度フラットに見つめ直してみるタイミングかもしれません。

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